杉山 洋行 院長ブログblog

QOD

みなさんQODという言葉をご存知でしょうか?
QOLならみなさん知っていらっしゃると思います。
Quality Of Death の略です。質の高い死とは何か?いろんな場面で議論されているところであります。
我々歯科医師は、QOLの向上を目指し少しでも残存歯を多く残そうと「8020」をスローガンに掲げ躍起になってきた感があります。
が今の超高齢社会がますます進んでいく中、誰しもが迎える死とどう向き合うのかが問題視されております。
残存歯が多く残っても、それを介護の現場でどう維持していくのか、誰がケアするのか。
認知症の方にとっては歯が凶器にもなり、残った歯で粘膜を傷つけたり逆に食事が困難になるなどの問題もあります。
インプラントを入れてその後介護が必要になったときにどう対処するのか。
在宅医療でどこまでフォローできるのかが問題になっているとも聞きます。
インプラントメーカーは何十社とあり、各メーカーのスクリューに互換性がなく、簡単に取り外しができないなど、診療室に通院できなくなった患者様にとっては問題点もあることも事実です。
平均寿命と健康寿命の差が10年近くあることの現実を見ても考えなくてはいけない点でしょう。
その一方でQOLの向上にはインプラント治療はかかせられないことも事実です。
QOLをあげながらQODも意識した口腔内の見方、診断というものが求められていると思います。
インプラントを突き詰めて考えていくとそういう考えに至るんだと最近特に思うこの頃です。

講習会(9月23,24日)

連休東京で衛生士を連れて講習会に参加してきました。
衛生士はインプラントのメインテナンスや食事、健康、全身と口腔との関係等を学び、我々は多数歯欠損について学びました。
一番のポイントは診断。
ある症例の治療方針を個人で考えた後グループ分けをして各グループでディスカッションし発表しまた全体でディスカッション。
同じ症例でもこんなにも治療法があるのかと考えさせられました。
上手に歯を削ったり、インプラントを入れたりすることができる先生は沢山いますが、しっかりとした診断をできる先生はどれほどいるのかとすごく考えさせられました。
同じ欠損症例でも年齢によって治療方針が変わる。
丸二日間いろんな先生の講義を聞き、頭がパンクしそうでした。
受講生の症例発表もかなり厳しい指摘や質問がありこれまたかなり考えさせられました。
一人で診療をしているとこんなにも視野が狭くなっていることに気づかされます。
本当に患者さんのための治療とはなんなんだろうと歯科医師になったばかりの初心に立ち返った気分にもなりました。
臨床の奥深さに改めて気づかされ身の引き締まる思いでANAの最終便で帰ってきました。

ピアノの調律

今日ピアノの調律をしていただいた。
子供が幼稚園の時にピアノを習いたいというのでグランドは置くスペースがないのでアップライトのものを買って3、4年は調律をしてもらっていたのだが、かなり長い間調律をしないでそのままにしていた。
3人の子供と私もついでにピアノの先生にきてもらい習ったこともあった。
発表会などで盛んに引いていたこともあったが今は趣味程度にたまに引く程度であったが、娘が再びしっかり習い直すということで9年ぶりに調律師の方にきていただいた。
4時間近くもかかっていろいろ直していただいた。
特段今まで音の狂いや違和感があったわけでもなかったが、調律後に引いて見ると音のズレだけなく音の響き、音の出方が違うことがよく分かる。
何か、人間も同じなんじゃないかなあとふと感じた。
一生懸命勉強したり、仕事をしたりしても、調律がズレた状態でがむしゃらにやっても方向が違っていたり、から回ってしまったり。
よくある例え話だが、きれない斧でがむしゃらに木を切っている木こりに向かって「そんなきれない斧を使う前に刃を研いだらどうだ」「俺にはそんな暇はないさ」

何かを始めたり続ける前にまずはきちんと調律を整えることって大事なんだなぁっと感じた。
嬉しそうにピアノを弾いている娘を見てなぜか私もまたピアノを始めようかなと思った。
いろんなことに通じている気がして他のこと(仕事や人生など)も調律を合わせる時間をとったりすることの必要性を感じた。